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お別れの会(おわかれのかい)

お別れの会とは

お別れの会は、家族葬や密葬の後に、故人にゆかりのある人たちが集まりお別れを行います。故人を偲ぶ機会として人生や業績を称え、思い出を分かち合う場として設けられます。「偲ぶ会」とも呼ばれます。

一般的な葬儀との違い

「お別れの会」の明確な定義はありません。ただ、一般的に葬儀は、通夜・葬儀・火葬などの宗教的な儀式を中心に執り行われるのに対し、お別れの会は宗教的要素が少ないのが特徴です。会場や演出、進行に決まった型はなく、主催者が自由に決められます。友人・知人・同僚・会社が主催することもあります。ただ、その場合は、遺族の了承を得るのがマナーです。

お別れの会の形式

お別れの会は、セレモニー形式、会食パーティー形式、そして2つを組み合わせた形式があります。

・セレモニー形式
セレモニー形式は、一般的な葬儀の告別式に近しい形で行われます。会場正面に生花祭壇などが飾られ、参加者は祭壇の前に着席します。そして、故人の経歴紹介・葬送儀礼や弔辞スピーチ、献花などを行います。宗教儀礼を伴うのがセレモニー形式の特徴です。


・会食パーティ形式
会食パーティー形式とは、弔礼や献花に加えて参加者が会食をしながら故人との思い出を分かち合う形式です。最初に弔礼や献花を行い、その後会食に移ります。セレモニー形式に比べて生花祭壇は簡略化される場合が多く、会食中に弔辞や故人のエピソード紹介を行います。宗教儀礼はなく、会食途中での退場や献花だけでも参加できます。


一般的なお別れ会

特に決まった形はありませんが、一般的なセレモニー形式の場合は、以下の流れを経ることが多いです。

1. 開会

2. 黙祷

3. 故人の略歴紹介

4. 参加者による追悼の言葉

5. 弔電紹介

6. 遺族または主催者挨拶

7. 献花

8. 会食

9. 閉会


参列時のマナー

・服装
案内状にドレスコードが書かれている場合はそれに従います。「平服でお越しください」と書かれていた場合は、喪服でなく平服で参列します。ただし、華美なものやカジュアル過ぎるものは避け、控えめな色のスーツやジャケット、セットアップやワンピースが好ましいです。迷う場合は、出席の返事と合わせて主催者に確認してみるとよいでしょう。また、基本的には数珠は必要ありません。


・香典
案内状の記載を確認します。会費制の場合、香典は必要なく、不祝儀袋や袱紗も必要ありません。 一方、会費制でなく、案内状に香典を辞退する旨の記載がない場合、香典を持参しましょう。相場は1~2万円とされています。葬儀と同様に、香典を不祝儀袋に入れて袱紗に包みます。不祝儀袋の表書きは、「香典代」「御香料」「御花料」などが良いでしょう。


・その他
お別れの会は、葬儀のように決まったマナーはなく、アットホームな雰囲気で行われることが多いです。とはいえ、必要以上に盛り上がることはふさわしくありません。故人を偲ぶとともに、遺族をはじめとする残された方々が死を受け入れる意味合いもあるでしょう。もっとも大切なマナーは、遺族への配慮を忘れないことです。